禅寺の夏みかん
禅寺の夏みかん
5月下旬、東京のあちこちで見かける夏みかん。実がなるまでは、何の木か意識しないのに、薄オレンジ色の実がたわわに実り始めると、突然注目の的となる。
我が家では港区三田にある南臺寺さんの夏みかんを、毎年いただいて母がマーマレードにして食卓を彩ります。今回はそんななつみかんのおすそ分け。
夏みかん 2キロ
果肉+水 2カップ
きび砂糖 500g〜750g
①夏みかんはたわし又はブラシで優しく洗い、汚れを落とし皮と身に分ける。
②皮は3cmの長さで縦に薄切りにし、ボウルに入れ、ひたひたの水でもみ洗いし、水気を切る。
③果実は、タネと薄皮を取り除き、水を加えてミキサーにかけ、ザルで漉す。
④鍋に②と③を入れて、軽くかき混ぜ2時間ほど置き、火にかけて、沸騰したら火を弱め、弱火で30分ほど煮る。
⑤④にきび砂糖を加え、鍋底をゴムベラ又は木べらでよくかき混ぜながら、更に30分煮て煮詰める。
出来上がったマーマレードは、よく冷まし、清潔なビンに入れて冷蔵庫で保存。無添加なので、1週間で召し上がってください。 M.W.
梅雨が近づいてくる湿度の高い空気をさえぎるような爽やかな香りが、家の中を包み込みます。
何十個もの夏みかんの皮をむき、無心で刻む。まるで修行のよう、と母。陽の光の元、輝く夏みかんは静かに平和を運んでくれる。
そんな禅寺の夏みかん。
東京より
渡邊尚花